
「僕の旅を君に語ろう」。日本を飛び出した22歳の僕は、ヨーロッパを経由してアフリカへと旅立つ。旅先での過酷な体験、冒険、生きることへの思い、募る愛を心開いて君に書き送る。第六回開高健賞奨励賞を受賞。

心機一転を図ろうとインドの旅に出る若夫婦。だが出発と同時に妻の妊娠が判明。当初の計画とは全く異なる地球を一周する「奇妙な旅行」になってしまう。自分探し只中の未熟な二人が、親になろうとする姿を描いたストーリー。

旅から戻った僕たち。家も仕事もなく、あるのはお腹の中の小さな命だけ。僕は植木屋見習いとして働きながら、心に秘めた作家の夢を実現しようと、修行の日々を日記に綴る。

ある日突然、妻は三人の幼な子を連れてローマに住みに行くと言う。慌てふためく夫。だが妻の決心は揺るがない。一年近くにわたる波乱に満ちたローマ生活を夫は手記に綴る。

若いカップルは連れ立って中南米を旅する。この旅を通じて、彼は一度失った彼女の信頼を回復しようとする。連れ添って生きていくに値する人間であることを、彼は証明できるだろうか。50年前の二人の旅の回想録。
