OKAZAKI GAN

GAN

OKAZAKI

Bio

「人生とは、自らの物語を生きること」

「人は物語ることによって自己を理解し、人生を意味づける」

物語とは何か。河合隼雄氏は著作の中で繰り返しこのように語っている。

人は物語なしに生の意味をつかむことはできない。

物語ることは「生きる意味を問う」行為そのものであり、人は物語ることによって、生の意味を明らかにしていく。あるいは、物語ることによって、生そのものを創り出していく。私の創作も、そのような視点に基づいている。

私は自らの人生を通して一つの物語を創造しようとしてきた。言い換えれば、人生そのものを物語へ転化しようと試みてきた。

ただし、語ろうとするのは「私の人生」ではない。「物語」の方である。自分の人生はあくまで一つの素材に過ぎず、私という個を通じて、普遍的な物語に至ろうとしている。実例として自分の人生を取り上げ、「人生は誰にとっても一つの物語である」ということを実証しようとしている。

さらに言うなら、人生は一つの神話である。私は物語を通して、人の生の神秘性、崇高さ、かけがえのなさを、人生の本来の姿を取り戻したいと願っている。

トランス・アフリカン・レターズ

トランス・アフリカン・レターズ

「僕の旅を君に語ろう」。日本を飛び出した22歳の僕は、ヨーロッパを経由してアフリカへと旅立つ。旅先での過酷な体験、冒険、生きることへの思い、募る愛を心開いて君に書き送る。第六回開高健賞奨励賞を受賞。

奇妙な世界一周旅行

奇妙な世界一周旅行

心機一転を図ろうとインドの旅に出る若夫婦。だが出発と同時に妻の妊娠が判明。当初の計画とは全く異なる地球を一周する「奇妙な旅行」になってしまう。自分探し只中の未熟な二人が、親になろうとする姿を描いたストーリー。

修業日誌

修業日誌

旅から戻った僕たち。家も仕事もなく、あるのはお腹の中の小さな命だけ。僕は植木屋見習いとして働きながら、心に秘めた作家の夢を実現しようと、修行の日々を日記に綴る。

ある日突然の亡命

ある日突然の亡命

ある日突然、妻は三人の幼な子を連れてローマに住みに行くと言う。慌てふためく夫。だが妻の決心は揺るがない。一年近くにわたる波乱に満ちたローマ生活を夫は手記に綴る。

二人旅

二人旅

若いカップルは連れ立って中南米を旅する。この旅を通じて、彼は一度失った彼女の信頼を回復しようとする。連れ添って生きていくに値する人間であることを、彼は証明できるだろうか。50年前の二人の旅の回想録。

女と男

女と男

My

Work

1977 — 『トランス・アフリカン・レターズ』

2001 — 『ある日突然の亡命』

2016 — 『修行日誌』

2018 — 『奇妙な世界一周旅行』

2023 — 『二人旅』